この度、本格的な保険の見直しを行いました。
きっかけは、今年初めに養老保険の満期返戻金を受け取ったことでした。
保険が1つなくなったことで、月の支出額が減り、気分が軽くなりました。
その保険の保障は、20年間使われることはありませんでした。もしその間に、何かあったとしたら、20年前の私は、このお金を誰に遺すつもりだったのでしょう。
今ある保険は、何のためにあって、どれだけのお金を使っているのか。モヤモヤしてまいりました。
私自身がしっかり向き合い、保険について把握するのは今のようです。
保険ってなんですか?
保険への固定観念
9年前の結婚当初は、まだお互いのお金について、手探り状態な関係だったため、それぞれの保険はそのままにしていました。
結婚から数か月。子どもがおなかの中にいる事がわかり、親がかたってくれていたように学資保険を検討。
今思えばなんと軽率なことを!と考えられるのですが、その時の私は、月々支払う保険料が安くなるから、という目先の小さい利益を優先して、主人ではなく私の名義で加入しようとしていました。
そして、子どもが生まれる前に、主人のがんが見つかりました。結果、私の名義で加入するしかなくなったのですが。
この状況でも、学資保険にかたることを疑いもしませんでした。
働き始めたら、保険に入るのが当たり前。
保険に入ることは、将来のことをしっかり考えている証拠。
保険にかたっている私は、しっかり家計管理できている気になっていたのです。
保険は、不安を和らげる安定剤?
結婚から4年後、娘とのふたり家族となってしまいました。主人が入っていた保険は、私たちを守ってくれましたが、大黒柱不在では、生活がたちいかなくなるのではないか。
常に、お金の漠然とした不安はつきまといます。
私に何かあったら、娘が病気になったり怪我したら、どうしよう。
私や娘が、がんになってしまったらどうしよう、とがん保険を契約。保険に入ったからもう大丈夫だ!
保険が、病気やけが、災害から守ってくれるわけでありませんのに。
しっかり考えてみよう、保険のこと
どうやってでき上がったのかも分からない固定観念をはずし、漠然とした不安を払拭して、今の保険が本当に必要なのか、疑うことができたのは、保険のことを知っている人から話を聞くことができたからです。
まず、感じているお金の不安、家計の状況など、お話を聞いていただきました。
そして、月々の支出や収入の状況を、目で見て把握することから始めました。今抱えている課題を認識することができて、それだけでも漠然とした不安を、いくつか手放すことができました。
知ることで、解決のための一歩を踏み出したように思います。
それから、収入の課題に関しては、まだ娘に手がかかることもあり、現状維持でまた後々考えることに。ただし、今すぐ向き合える支出の課題に対して、
- 毎月の生活費を把握して、無駄な出費を減らす
- 固定費(通信費・保険)の見直し
を実践していくことになりました。
1.毎月の生活費を把握して、無駄な出費を減らす
自分なりの費目に分けて、毎月ノートにつけて実際にいくら何に使っていたのか把握することにしました。1日の終わりに、費目ごとに集計して数字を書き込むだけ。
今の私には、一番楽な管理方法です。
つけていく毎に、これは本当に必要なもの?無駄遣いになってない?の自問自答ができるようになって、支出額が減っていくのが目に見え、とても楽しかったです。
大体どれくらいあればやっていけるな、という金額がわかってきたので、月の初めにその額を銀行から出してやりくり。残った分は、生活費とは別に、ゆとり費としてとっておいて、交際費や娯楽費として楽しむために使っています。
今後は、収支を把握できるように、アプリを使って管理していきたいと思っています。
2.固定費(通信費・保険)の見直し
通信費について、数か月を要したもののスマホは既に格安SIMに乗り換え、更新時期を迎えた光回線は、変更の手続きに取り組んでいます。
保険に関しては、固定費を見直そう!と言われてから、実際に今の保険を解約して必要な保険に加入するまでには、1年以上の歳月を費やしてしまいました。
自分にこびりついた当たり前をはがして変化するって、ものすごいパワーを使います。
その保険、本当に必要?自分に問いかける
今ある保険は、なぜあるの?
今、加入しているのは、終身保険2つ、学資保険、がん保険2つと自動車保険です。
これらについて、何のために必要と思って加入していたのか、改めて思い出してみることにしました。
- 「学資保険」…私が何かあった時、娘の卒業入学費と教育費を確保。入院・怪我時の特約もお守りに。
- 「終身保険」…私が何かあった時、娘に残せるお金を確保。
- 「がん保険」…私ががんになった時、治療費と生活費を確保。がん家系な娘、もしもの時の、若いうちからの備え。
- 「自動車保険」…もしもの事故に備える。
今必要な保険を考えて、それ以外の守ってくれるものにも目を向ける
「学資保険」は、今解約したら微妙な期間だと感じました。長期投資でほったらかしにしようにも、10年を切っていること、投資1年生の私には、失敗した時のリスクが取れず、投資への転換は断念しました。解約して貯蓄に回したところで、大幅な元本割れです。
今後の保険料は既に準備できていること、私に何かあった時の保障を考え、学資保険は残すことにしました。但し、ひとり親で医療費もほとんどかからないこと、学校での怪我などは学校の保険がでることから、お守りの特約は解約してしまいます。これが、現状の最適解と導き出しました。
「終身保険」は、真っ先に解約を決めました。なぜなら、毎月高い保険料を払っても、何かあった時に残せるお金が、これでは足りていないことに気づいたからです。
主人が遺してくれたお金を、なんてことに使っていたのか。申し訳ないやら、情けないやら…(´;ω;`)ウゥゥ。自分の無知さを悔やんでも悔やみきれません。
月々の支払保険料は約10分の1に、保障額は300万円増やせる、定期の掛け捨て保険を見つけ、早速契約申し込みを行いました。問題なく契約成立して、証書が送られてくるのを待っているところです。
到着次第、2つの終身保険はすぐ解約できるよう、手続き方法は確認済みです。こうすると決めたら即実行!スムーズに進むように、段取りを組んでいます。
学資保険・終身保険についていた、医療保障はなくなりますが、子が18歳になるまでは、市のひとり親福祉医療制度という強い味方があるので、そもそも医療費が多くかかることはありません。
そして、国民健康保険という大きな後ろ盾があります!今まで、高い高いと文句だけ言って、その手厚い保障に目を向けていませんでした。ごめんなさい。
「がん保険」も、終身保険とともに不要と判断しました。もし、何かあった時は、主人の遺してくれたものに頼ることにしました。保険をお守りにするより、主人に見守ってもらったほうが、心丈夫です。
ただ、来月には健康診断がありますので、その結果を待ってから解約予定です。これから、なお一層健康に気を付けて過ごして参ります。
娘の分は、かなり悩みましたが、これもやっぱり社会保障の後ろ盾があるため、解約してしまおうと思っています。不安より、娘の可能性に使いたいと思いました。
「自動車保険」は、田舎の生活に欠かせない車を持つのに、必須の保険です。ネットから申し込めて割引もある保険は、同じ保障で年間1万円以上節約できるため、そちらへ変更することにしました。
これらの保険に加え、今回「火災保険」にも加入します。主人の実家を出て2年もの間、ないがしろにしていました。危険です。何かあった時、これこそ誰も助けてくれません。一大事です。
今回戻ってくる解約返戻金と、保険料の差引残額分は、投資に回してしっかり働いてもらいます。
ライフプランを定期的に見直して、保険と仲よく付き合っていく
今回、保険を見直すにあたり、シングルマザーに必要な保障額を初めて算出しました。こんな大切なこと、主人を亡くして5年も目を背けていたなんて…と情けない気持ちにもなりました。
でも、今気づけてよかったんだ!と、気を取り直し、24年来の相棒電卓をたたくのでした。
保険だけじゃない。私たちを守ってくれる頼れる制度
自治体により違いはありますが、福祉医療制度や子育て支援制度は、とても助けになります。
日本の社会保障制度は大変優秀だ!とも言われており、病気になれば高額医療費制度で収入により、月に支払う医療費も上限があります。何があっても大丈夫、日本では生きていけると感じられました。私に何かあった時、18歳までなら、子どもは遺族年金を受け取ることもできるのです。
保険の見直しは、その仕組みや社会保障制度を改めて理解する機会となりました。そのことで、心の安定と、助け合いの社会の一員として、我が家の大黒柱として、しっかり稼いで頑張るぞ!という前向きな気持ちになることもできました。
生きることは、変化の連続。その時、必要な保険は?
現在は子育て中ですが、10年後の娘は進学か、はたまた就職か。我が家の状況も刻一刻と変わっていきます。主人の遺族年金もなくなり、必要なお金も、使える保障制度も変わってきます。
私の、保険との付き合いも、その時にならないとわかりません。
日々家計管理をしつつ、定期的にライフプランの見直しをして、保障を見直すことが必要となってきます。
保険のあるべき姿が腑に落ちて、ひとを思う
今回、家計管理を学びながら自分のライフプランを検討し、保険を見直すことで、分かったことがあります。
保険は、自分が冷静に現状を把握し、不足する保障額を算出して、それを補填できるだけの適切なものを選びさえすればよいのです。
大人の証でも、将来をしっかり考えている証でもありません。必要な時、必要とする人を助けてくれるものです。
ましてや、絶対に入らないといけないものでもありませんでした。
これって…
見栄を張らずに等身大の自分で、相手と向き合っていればいいのです。
相手といる自分は凄いぞ!偉いんだぞ!なんて利己的な関係を求めて、相手のよさ・優しさに気付くことのない関係ではなく、互いを思いやることで関係が築かれます。
ましてや、義理で付き合う必要もない。
他を理解すれば親しみが生まれ、更に自分を理解することで、お互いの関係性を判断できるようになります。
保険もひとも同じ?なんて。
雨にも負けず、黄砂にも負けず、今日も洗濯。ここまでのお付き合い、ありがとうございます。
コメント